機械設計エンジニアの派遣会社比較|法人向けに9社の対応領域と3年ルールを整理【2026年8月更新】

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更新日 2026年8月14日 執筆 岩本 敏紀(株式会社ロボカル) 読了 約8分
Quick Answer

機械設計の技術者派遣は、料金を公開している会社がほぼありません。比較すべきは金額ではなく、①無期雇用型か(=3年ルールの対象外になるか)②機械設計への対応を公式に明記しているか③エンジニアの規模の3点です。この記事では公式サイト・IR資料の記載のみで9社を並べます。

なお、3年を超えて同じ人に継続してほしい/繁閑で増減させたい場合は、派遣ではなく業務委託のほうが噛み合います。
🌐 robokaru-biz.com 📧 info@robokaru.co.jp ☎ 03-4500-6960(平日9:00〜18:00)

「機械設計 派遣」で検索すると、上位に出てくるのは働きたい人向けの求人サイトばかりです。受け入れる企業側が知りたいこと——どの会社が機械設計に強いのか、3年ルールはどうなるのか、いくらかかるのか——は、意外と整理された情報がありません。

この記事は受け入れる企業(派遣先)の視点で書いています。掲載する情報は、各社の公式サイトとIR資料に記載されている事実のみ。料金は全社が非公開のため、金額の優劣は扱いません。

1. まず押さえる ── 技術者派遣と登録型派遣の違い

QUICK ANSWER

受け入れ企業にとって最大の違いは3年ルールの適用有無です。派遣元で無期雇用されている派遣労働者は、期間制限の対象外(派遣法40条の2第1項1号)。機械設計の技術者派遣は無期雇用型が多く、同じ人を同じ部署で3年を超えて受け入れられます。

1-1. 3年ルール(期間制限)の基本

種別 内容 根拠 延長
事業所単位 同一の事業所で3年を超えて派遣を受け入れられない 派遣法40条の2 可能。過半数労働組合等への意見聴取により3年を限り延長でき、繰り返し延長も可(意見聴取は抵触日の1か月前までに)
個人単位 同一の組織単位(課・グループ等)で、同一の派遣労働者を3年を超えて受け入れられない 派遣法40条の3 不可

期間制限の対象外となるのは、①派遣元で無期雇用されている派遣労働者、②60歳以上の者のほか、有期プロジェクト業務、日数限定業務、産前産後・育児休業/介護休業の代替です(派遣法40条の2第1項各号)。

社内で認識違いが生まれやすい箇所です

「この会社は無期雇用型だから、全員が期間制限の対象外」とは言い切れません。対象外になるのは「派遣元で無期雇用されている派遣労働者」個々であり、実際に受け入れるエンジニアの雇用形態は契約ごとに確認が必要です。会社の方針としての表現と、個別契約の実態は分けて考えてください。
また、期間制限の対象外になっても、抵触日通知・派遣先責任者の選任・教育訓練や福利厚生施設の機会付与といった派遣先の義務がなくなるわけではありません。

1-2. 受け入れ企業側から見た実務上の差

観点 無期雇用型(技術者派遣・常用型) 登録型(有期雇用が中心)
期間制限 対象外(該当する派遣労働者について) 対象。3年ごとに入れ替えか、延長手続きが必要
担当者の固定 長期案件で同じ人を継続しやすい 3年で組織単位を変える必要がある
立ち上がり 2週間〜1か月 2週間〜1か月
向く用途 長期の設計・開発案件 短期・スポットの工数補填

2. 機械設計に対応する派遣会社9社

QUICK ANSWER

公式サイト・IR資料の記載のみで並べます。料金は9社すべて非公開(要問合せ)でした。エンジニア数は各社で定義(連結/単体/従業員/エンジニア)と基準日が異なるため、単純比較はできません。

会社名 人員(公表値・基準日) 雇用形態の公式表現 機械設計への言及 派遣許可番号
株式会社メイテック 従業員 8,202名(2026/3/31・単体)/IR資料のエンジニア在籍数 7,932名(2026/4/1) 「無期雇用のエンジニア」と明記 ◯ 機械設計、電気・電子設計、ソフトウェア開発、ケミカル、解析・評価 派14-303487
株式会社テクノプロ
テクノプロ・エンジニアリング社
エンジニアリング社 7,055人(2024/6末)/テクノプロ全社 25,697名(2025/6末) 記載なし ◯ 機械、電気・電子、組込・制御、情報システム、建築・土木・プラント (派)13-305617
株式会社アルプス技研 連結 6,265名/単体 4,909名(2025/12末)※技術者の内訳は記載なし 「技術者を正社員として雇用し」と明記 ◯ 機械、電気・電子、ソフト/IT系 派14-090001
株式会社
フォーラムエンジニアリング
5,098名(うちエンジニア4,787名、2026/3/31)※契約社員・嘱託等を除く 会社概要ページに記載なし 会社概要は「エンジニア派遣事業」の記載のみ(要確認) 派13-304405
WDB株式会社 工学社 記載なし(取引先「約1,600法人」と記載) 「技術社員は全員、常時雇用の正社員なので派遣期間に制限がなく長期就業が可能」と明記 機械系・電気電子系分野を中心にと明記 派13-305001
パーソルクロステクノロジー
株式会社
13,171名(2026/4/1) 記載なし ◯ 機電領域(自動車・航空宇宙・産業機器・家電・ロボット)+IT 派13-316579
株式会社BREXA Technology
(旧・アウトソーシングテクノロジー)
サービスサイトに「18,000名を超える人材」(定義・基準日の記載なし) 全社的な明示は記載なし ◯ 機械・電気電子・IT・半導体・化学・バイオ 派13-300749
株式会社オープンアップ
ネクストエンジニア
(旧・ビーネックステクノロジーズ)
記載なし 記載なし グループ区分は「機電領域」。機械設計の明示は記載なし 派13-314322
日総工産株式会社 エンジニア系 2,054名/製造生産系 14,218名(NISSOホールディングス 2025年3月期末) 記載なし 「設備管理、生産技術、機械設計、研究開発、IT」と明記 派14-150048
この表をご覧いただく際の注意

人員の数字は横並び比較できません。連結/単体/従業員/エンジニアという定義と、基準日が各社で異なります。「どこが一番多いか」を読み取らないでください。
料金は9社すべて非公開でした。「A社は高い/B社は安い」と判断できる公開情報は存在しません。
・「機械設計の明示なし」は非対応の証明ではありません。公式サイト上に明示的な記載を確認できなかった、という意味です。
社名変更にご注意ください。アウトソーシングテクノロジーは2025年7月1日付でBREXA Technologyへ、夢テクノロジーは2023年7月1日付でオープンアップITエンジニアへ社名変更しています(後者はIT領域が主軸で、機電領域はオープンアップネクストエンジニア)。また「WDBココ」はCRO・薬事分野の会社で、機電を担うのはWDB株式会社 工学社です。
・掲載は順不同で、優劣を示すものではありません。実際の対応可否・条件は各社へ直接ご確認ください。

3. 派遣料金の相場(公的統計)

QUICK ANSWER

各社が料金を公開していないため、参照できるのは公的統計です。厚労省「労働者派遣事業報告書の集計結果」(令和6年度)による製造技術者の派遣料金は8時間あたり28,518円(時間換算で約3,565円)。ただし全業種・全規模の平均であり、ハイエンド設計の実勢とは乖離します。

職種 派遣料金(8時間・平均) 時間換算 派遣労働者の賃金(8時間・平均)
製造技術者 28,518円 ≒3,565円 17,724円(無期18,273円/有期16,931円)
情報処理・通信技術者 34,382円 ≒4,298円
建築・土木・測量技術者 34,168円 ≒4,271円
全業務平均 26,257円 ≒3,282円 16,735円

出典:厚生労働省「労働者派遣事業の令和6年度事業報告の集計結果」。1人1日(8時間)当たりの平均額です。

数字の読み方で注意すること

「製造技術者」は機械設計専用の区分ではありません。日本標準職業分類ベースの区分で、機械設計単独の公的単価はこの集計に存在しません。
「派遣料金」と「エンジニアの賃金」を混同しないでください。製造技術者の派遣料金28,518円に対し、派遣労働者の賃金は17,724円。発注側が払う金額とエンジニアが受け取る金額には約1.6倍の差があります。派遣会社の運営費・社会保険料等が含まれるためで、これ自体は正常な構造です。
・この統計は全業種・全規模の平均です。特定企業の見積の高い/安いを判断する根拠にはなりません。

4. 派遣・業務委託・正社員の違い

観点 労働者派遣 業務委託(請負・準委任) 正社員(直接雇用)
契約関係 派遣元と労働契約/派遣先と派遣元が労働者派遣契約 発注者と業務委託契約(労働契約ではない) 使用者と直接の労働契約
指揮命令 派遣先が指揮命令 発注者は指揮命令できない(受託者が行う) 使用者が指揮命令
期間制限 あり(事業所単位3年・個人単位3年)。派遣元で無期雇用なら対象外 なし なし
社会保険 派遣元で加入 労働者ではないため被用者保険の対象外(労災は特別加入が可能) 勤務先で加入
稼働の増減 契約更新のタイミング 月単位で延長・終了・増員 不可
主な保護法令 労基法・労働者派遣法・同一労働同一賃金 フリーランス法(取引条件の明示、60日以内の支払、7つの禁止行為ほか) 労基法・労働契約法

エンジニア本人の視点で見ると、派遣は「雇われて働く」、業務委託は「事業者として受ける」という決定的な違いがあります。指揮命令を受けるかどうか、社会保険がどちらで加入になるか、期間制限がかかるか——すべてこの一点から派生します。

受け入れる企業側にとって重要なのは、業務委託では発注者が直接指揮命令できないという点です。細かい作業指示を出したい業務なら派遣、専門判断を任せたい業務なら業務委託、という切り分けになります。

5. 派遣会社の選び方 ── 見るべき5項目

項目 確認のしかた
1. 機械設計への対応 「機電系」という括りではなく、機械設計の実務経験者が在籍しているかを具体的に確認。装置設計と製品設計でも別のスキルです
2. 雇用形態 受け入れるエンジニアが派遣元で無期雇用かを契約ごとに確認。3年ルールの適用有無が変わります
3. 対応CAD 自社の主流CAD(SolidWorks/iCAD/CATIA/Inventor等)とバージョンの互換
4. 事前面談の可否 労働者派遣では、派遣先が派遣労働者を特定する行為は禁止されています(派遣法26条6項)。「事前面接」を求めると法令上の問題になるため、スキルシートでの確認が基本です
5. 許可番号 厚労省「人材サービス総合サイト」で突合できます。マージン率の公開も義務です
派遣特有の制約:事前面接はできません

労働者派遣では、派遣先が派遣労働者を特定することを目的とする行為(事前面接、履歴書の送付要求など)は行わないよう努めなければならないとされています(派遣法26条6項)。「会ってから決めたい」というニーズは自然ですが、派遣では制度上むずかしいのが実情です。
一方、業務委託であれば稼働前の面談は制約されません。ただし、その面談が「特定の者を指名する/就業を拒否する」ものになると、今度は偽装請負の論点(37号告示・配置等の決定への関与)が出てきます。スキルと業務内容のすり合わせに留めるのが適切な運用です。

チェックポイント

  1. 「機電系」ではなく「機械設計の実務経験者」がいるかを具体的に確認したか
  2. 受け入れるエンジニアが派遣元で無期雇用かを契約ごとに確認したか
  3. 事業所単位・個人単位の抵触日を一覧化しているか

6. 派遣ではなく業務委託が向くケース

QUICK ANSWER

①3年を超えて同じ人に継続してほしい ②繁閑に応じて月単位で増減したい ③稼働前に面談して相性を確認したい ④通勤圏内に経験者がいない——この4つのいずれかに当てはまるなら、業務委託のほうが噛み合います。

こういう状況なら 推奨 理由
日々の作業指示を細かく出したい 派遣 直接指揮命令が適法にできるのは派遣だけ
専門性の高い判断を任せたい 業務委託 指示ではなく成果・プロセスで管理する形が合う
3年を超えて同じ人に継続してほしい 業務委託 個人単位の期間制限がない(派遣でも無期雇用なら対象外だが、契約ごとの確認が必要)
繁閑に応じて稼働を増減したい 業務委託 準委任は中途解除の自由度が高い(民法651条)
稼働前に面談して相性を見たい 業務委託 派遣では特定行為の禁止(派遣法26条6項)がある
通勤圏内に経験者がいない 業務委託 出張・マンスリー常駐で全国からアサインできる

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ロボカルは、製造業に特化した業界経験エンジニアの人材インフラです。派遣ではなく業務委託で、機械設計・制御設計・ロボットティーチングを中心に10領域をカバーします。登録エンジニアは業界経験15年以上の実務経験者のみ3,000名以上、120社を超える製造業企業にご活用いただいています。

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7. よくある質問(FAQ)

Q1. 機械設計の派遣費用はいくらくらいですか?

今回調査した範囲では、9社すべてが料金非公開(要問合せ)でした。参照できるのは公的統計のみで、厚労省「労働者派遣事業報告書の集計結果」(令和6年度)による製造技術者の派遣料金は8時間あたり28,518円(時間換算で約3,565円)。ただし全業種・全規模の平均であり、ハイエンド設計の実勢とは乖離します。相見積が前提とお考えください。

Q2. 3年ルールは必ず適用されますか?

いいえ。派遣元で無期雇用されている派遣労働者や60歳以上の方などは、期間制限の対象外です(派遣法40条の2第1項各号)。ただし対象外になるのは個々の派遣労働者についてであり、「この会社は無期雇用型だから全員対象外」とは言い切れません。受け入れるエンジニアの雇用形態を契約ごとに確認してください。

Q3. 派遣スタッフを事前に面接することはできますか?

できません。労働者派遣では、派遣先が派遣労働者を特定することを目的とする行為(事前面接、履歴書の送付要求など)は行わないよう努めなければならないとされています(派遣法26条6項)。スキルシートでの確認が基本になります。稼働前に会って相性を確認したい場合は、業務委託のほうが制約がありません。

Q4. 「機電系対応」と書いてあれば、機械設計も頼めますか?

確認が必要です。「機電系」は機械と電気・電子を含む括りで、実際に機械設計の実務経験者が在籍しているかは別問題です。さらに機械設計のなかでも、装置設計・製品設計・構造設計では求められる経験が違います。「当社と同じ装置カテゴリの実績はありますか」まで踏み込んで聞くのが確実です。

Q5. 派遣と業務委託、どちらを選ぶべきですか?

判断軸は指揮命令の必要性です。日々の作業指示を細かく出したいなら派遣。専門判断を任せたい、3年を超えて継続したい、繁閑で増減させたい、通勤圏内に経験者がいない——これらに当てはまるなら業務委託が噛み合います。なお業務委託では、発注者が受託者の作業者に直接指揮命令することはできません(37号告示)。

Q6. 派遣会社の許可番号やマージン率はどこで確認できますか?

厚生労働省の「人材サービス総合サイト」で、許可番号・事業所情報を確認できます。マージン率は派遣元事業主に情報提供が義務づけられているため、各社のサイトで公開されています。契約前の確認事項として押さえておいてください。

8. まとめ

機械設計の技術者派遣を比較するとき、金額での比較は成立しません。今回調査した9社はすべて料金非公開でした。人員数も、連結/単体/従業員/エンジニアと定義がバラバラで、基準日も揃っていません。数字の大小で選べる市場ではない、というのが実態です。

そのうえで、受け入れ企業が実際に見るべきなのは次の3点です。

  1. 機械設計の実務経験者が本当にいるか — 「機電系対応」の一言で判断しない。装置カテゴリまで踏み込んで確認する。
  2. 受け入れるエンジニアが派遣元で無期雇用か — 3年ルールの適用有無が変わります。会社の方針ではなく、契約ごとに確認する。
  3. そもそも派遣が適した業務か — 3年超の継続、繁閑での増減、稼働前の面談、通勤圏外からのアサイン。これらが必要なら、業務委託のほうが噛み合います。

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参考情報・出典

※各社の掲載情報は2026年8月14日時点で公式サイト・IR資料に記載されていた内容です。人員数は定義(連結/単体/従業員/エンジニア)と基準日が各社で異なるため、単純比較はできません。掲載は順不同であり、優劣を示すものではありません。実際の対応可否・条件は各社へ直接ご確認ください。

岩本 敏紀(株式会社ロボカル 取締役事業部長)
岩本 敏紀(いわもと としき)

株式会社ロボカル 取締役事業部長 / 製造業向け業務委託マッチング事業の専門家

機電系エンジニア(機械設計・制御設計・PLCエンジニア・ロボットティーチング技術者など)を必要とする製造業企業に対して、フリーランス・個人事業主のエンジニアを業務委託形式で紹介する事業を運営。

製造業の現場で起きている人材確保の課題、業務委託の活用、偽装請負を防ぐ運用設計、エンジニアの単価相場、採用チャネルの使い分けなど、現場と経営の両方の視点から得られた知見を、人事担当者にも分かりやすく伝えることを大切にしている。

📧 info@robokaru.co.jp / 🌐 corp.robokaru.jp / ▶️ YouTube「製造業の人材確保について発信中」

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